こんなことを言うと、変に思われるかもしれないが、中古漫画のあの独特な香りが大好きだ。
ずっと開かれることもなく、奥にしまわれていた中古漫画。それを手に取ったとき、新品とはちょっと違う不思議な香りがする。よい香りというわけでもないが、不快になるような香りでもない。言葉に表すならば、“思い出の香り”とでも言ったらいいのだろうか。
この前、小さい頃に繰り返し読んでいたお気に入りの漫画を、押入れの奥から偶然見つけた。ちょっと表紙が黄ばんでいたけれど、まだ中はキレイで、そして僕の大好きなあの香りがした。とたんに小さい頃の記憶がよみがえる。
毎日、いたずらばかりしていて怒られたこと。好きな子をわざとからかって泣かせたこと。友達とくだらないことで喧嘩したかと思えば、数時間後には仲直りしたこと。その漫画を読んでいた当時のことが、色鮮やかによみがえる。
今はもう戻ることはできない、遠くきらきらした時間。それを蘇らせてくれた一冊の漫画とその香り。
僕の宝物がまたひとつ増えたようだ。
2009年08月11日
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